はじまりは
家出は、自立の最も拙い形である、と識者は言っていました。この論法によって立つのであれば、ネット上の出会いの最も喜ばしい形は、友人や恋人として結実することであり、最も問題のある形は、誘拐やその他……でしょう。
ネットが世界中、少なくとも電力や電波が通っている箇所は包み込んだことにより、様々な遠くの人たちと私たちは繋がれるようになりました。一見、便利のようでありながらも、技術が諸刃の剣でなかったためしなどありません。前述のように、犯罪に巻き込まれてしまったりすることも少なからず、いえ、枚挙に暇がないからです。
それで、ドラクエ10と何の関係があるのか？ と言われれば、今回の協力チャレンジバトルで「あおり」のようなものを受けたからでした。
経緯
オンラインゲームであるドラゴンクエスト10には、最後のボスのはるか上をいく格上の敵がおり、強さを追求する人たちは何度もチャレンジしています。そのボス「翠晶鬼ジェルザーク」が、今回は仲間モンスターを使って倒す、というのが今、ドラクエ10で開かれているイベントです。
通常は4人組、かつ時間制限ありなのですが、それよりは非力なモンスターということもあり8匹で挑むことになり、時間制限もありません。ジェルザークには強さが3段階あるのですが、その中で最も弱い1段階目となっています。
とはいえ、丁寧な戦い方が必要になることに変わりはなく、8匹が上手く噛み合わないと倒すことはできません。時間をかけ、ようやくジェルザークを倒したところで、オートマッチングしていた、その人はチャットで発言しました。
「もっと勉強して」（意訳です）
一応、名前やキャラクターIDが載っているスクショは撮ってあるのですが、暴言には程遠いですし、個人名（モンスターにつけた名前になっていますが）を名指ししたわけでもありません。
きっと、その人はジェルザークとの戦い方を知っているようですし（後で知ったところによると、炎と氷属性の攻撃だけがよく効き、他は効かないそうです）他の、私を含めた人たちの動きが気になったのだと思われます。
連鎖反応
このようなイベント外でジェルザークに挑戦するならば、どこでどのように行動すべきか知り尽くしたメンバーになるでしょうし、ましてやこれはオートマッチングであり、4人どころか8人もいるのですから、望んだ動きをしてくれる人のほうが少ないとみるべきでしょう。
ですが「わかっている」人からみれば「なんでこんなことするかなあ」という見方になってしまうのも、わかります。日常生活やネットの動画を見たりして、端々で感じます。ですが勇気はありませんし、自分が正しいという自信もありませんので、口に出したりすることはないです。たぶん……あんまりないと思います。
そして「もっと勉強して」（意訳）という発言の後、火に油を注ぐような発言がありました。「もっと勉強して」といった人に対して、ある冒険者さんが「うわぁ」（意訳）とチャットしました。パーティ内でのチャットで、名指しでした（ドラクエ10では、その人だけに向けた発言ができます）。
……どこかで見たような構造だなーと感じました。よく「荒らしはスルー」と言うように、反対したり反論したりすれば、応酬になって収拾がつかなくなってしまうからです。
実際問題、私も何度も死んだり、動きがわかってなかったりしたし、同時に「うわぁ」とも両者に思っていたりしました。ですが、チャットしたい気持ちはこらえました。その後、特に誰も何も言わず、オートマッチングは解散になりました。
昔、安西Dが説明していたのを思い出しました。死んだ状態でも周囲にチャットができたりすると「早く蘇生しろよー」とか言ってしまうから、できなくしたそうです。
どこぞの教育熱心な親が「勉強しなさい！」と子供に言ったとして、勉強する子供なんているわけないですし、いたとしたら相当に危険な状態じゃないでしょうか。命令に従順になるなんて、余程の子供か、軍隊でもなけれありえないと思います。
どうすれば良かったのでしょう？ 先にも言ったように、オートマッチングの8人ならば、望んだ構成や望んだ行動になろうはずがありません。きっと、沈黙という選択がベストではないにせよベターだったようにも感じます。ジェルザークとの戦いの状況を楽しめるぐらいならば、それこそベストだったんでしょう。
シメ
芸人の、浅草キッドさんだったかな？ 引っ越しをしたけど洗濯機とかないんで、ビートたけしさんに、そのことを言ったそうです。そしたら、たけしさんから洗濯板とタライが送られてきたそうです（笑）。で、洗濯板だかタライだかの裏には封筒が貼りつけてあって、その中には100万円が入っていたとか。
だから言います。「クリスマスにログインなんて、けっこうヒマなんですねｗｗっｗ」
ぐらいです。
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