イケディ⇔帰省してきた家族

最初は人が山ほど、掃いて捨てるほどいようとも、時間の経過と共に漸減していく。人の多寡によって稼ぎも変わるのであれば、その場はなんとか人をとどめようとするが、量が多ければ、少しぐらい減ったところでと、場を提供する側は高慢にもなる。くしくも、ドラクエ11の国、クレイモランの女王シャールが「人こそが宝だ」と明言していた。

そういった言説が当てはまるかどうかは、わからない。第一、当たり前のことを言っているだけだからだ。人が減れば寂れる。人が多くてもコンフリクト(対立)は起きるが、少なくともネットゲーム上においては、人数や頭数といったものは、そのもの力を意味することに他ならないだろう。

万魔の塔に行ってきた。日曜ではない日に。
「楽してポイントを稼げないかな」と、これもまた良くある考えを起こしてしまった結果、完全制覇や生還ではないクリア方法、つまりは制覇……時間切れを目指すことにした。相手の弾切れを待ったのだ。兵糧攻めといえなくもないか?

とにかく、全滅さえしなければいいという安全策を講じる安定志向だったので、自分はブーメラン旅芸人、サポはブーメラン旅芸人×2、僧侶という構成だった。1の災壇で5万4000ポイントほど獲得し、2の災壇で6000ポイントほど稼いで、潔く脱出した。

3人もブーメラン装備だったので、火力こそハンマーを装備したバトルマスターには及ばないが、装備ではなく特技のほうのメタルウィングで「導きのはぐれ者」は倒せた。ただし、制限時間を伸ばしてくれるモンスターは、1の災壇の2匹を倒せたくらいだった。

回復は1人きりの僧侶が担ってくれるが、危なくなったらハッスルダンスや超ハッスルダンス、ザオラルなども適宜使用した。サポート仲間は「ガンガンいくわよ」や「バッチリがんばれ」を必要に応じて切り替えた。

万魔の箱を1個ゲットしてみると、なんとハルファスの紋章。攻撃力アップの効果である。これは嬉しい、というか「非常に」がつくくらい嬉しかった。おみくじで大吉が出たようなものだ(住んでるとこの近くの神社は、今日は無人なので引けませんでした)。いや、おみくじの大吉に、学生であれば学業良好と、恋愛ならば出会いありと書かれてあったようなものである。

なお、私がいたサーバーの万魔の塔には、他に冒険者は1人くらいしかおらず、真ん中にいるモンスターの手前で離席マークだった。

感情は、逐次継ぎ足さねば急速に水気を失っていく。正月も楽しいのは三日までであり、その後は惰性のように日々が続いていく。もし、これを恋愛のカップルにたとえることが許されるのであれば「そろそろ、ちょっと二人だけで遠出してみない?」と言い出す頃合いになっている。

それが上手くいった結果が、今現在、家に来ている。いや、戻っている。帰省している。

リアル家には、帰省で家族が泊まっているので、そう趣味に時間が割けるわけではなかった。昼はみなで外食に行ったり、初詣にも行ったりしたので、最近は欠かしていないチームクエストは中途半端な状態になっている。

親戚の子供たちは可愛い。会うたびに新鮮さをもたらしてくれるのだが、それは毎日のように顔を合わせていないということの証明でもあるのだろう。たまに会うからこそ、良いままでいられる関係というのもあるのだ。

ネット上も、それと同じなのだろうか。いつでも断ち切れるからこそ良好でいられて、嫌な部分は見ずに済むという……なぜならば、そこにいるのは美男子のウェディであり、美女のオーガであり、愉快なドワーフや、かわいいプクリポであるからだ。

彼ら五種族は、すし詰めの新幹線に乗って帰っていったりはしない。常にそこにいる。永遠に、そこにいるかもしれない。それは、終わらないドラクエゆえに。


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