リアルマネーのチカラで勝ったったwwww

スマートフォン用のゲームなら、もう基本無料・アイテム課金という文言を見ないほうが珍しいでしょう。射幸心を煽るこれらの手法は、これだけの氾濫をみれば利益を得るのに効果的であることは明らかです。

ユーザーはまず、リアルマネーで通称「石」と呼ばれるものを買います。ゲームによって名称は異なりますが、ガチャを回すためのトークンだと考えてください。そうやって、強いキャラクターや強い装備を引き当てようとするわけです。

当然、ゲームを開発・運営する側もメインの収入源たるガチャを回してもらわねばならないので、どんどん強い敵を設定します。そうすれば、強いキャラや装備のガチャを、もっと回してもらえるからです。

ある人が閃きました。「ガチャ以外に、もっと遊んでもらうための手段はないかな? ……そうだ!」

それは「強敵における有料コンテニュー」でした。

ゲームセンターで遊んだことのある方なら、たとえ負けても「コインいっこいれれ」ば、続けて遊べると知っているはずです。当初、強敵の有料コンテニューについて良いイメージは持っていませんでしたが、ゲーセンのやり方だと考えれば、そう目くじらを立てることでもないと考えなおしました。

有料コンテニューは、スマホの位置情報ゲーム「ドラゴンクエストウォーク」でも採用されています。

このゲームには「メガモンスター」と呼ばれる敵がおり、通常は8人のプレイヤーが協力して討伐を試みます。その中で、自分のパーティが全滅してしまっても、ゲーム内通貨であるジェムを200払えば、その場で全回復して続けられるのです。

位置情報ゲームということもあり、近場に同じアプリを使っている人がいないと協力バトルもできないのですが、そういった時のためにAIで戦う仲間が準備されています。しかしながら、それでも他プレイヤーの強さには及びませんし、本来なら8人のところ、自分+AIキャラ3人という、半分未満のチカラで戦わねばならなかったのでした。

結果として全滅してしまったのですが、そこで「200ジェムで再開できますが~」旨のメッセージが出ました。

今までの戦いがサンクコスト(埋没費用。既に多額を投資してしまったため、物事を辞めづらくなる心理状態)となり、私は200ジェムを使いました。そして勝ちました。

ゲーム内通貨には無償と有償の2種類があり、無料で配ってくれるものが前者、リアルマネーを支払って得るものが後者です。ガチャの中には、有償の通貨でなければ回せないものもあります。

この場合のコンテニューは無償ジェムでも可能でしたが、もし有償ジェム限定だったりしたら……私は1円も使っていない無料プレイヤーだったので、そのまま全滅になっていたことでしょう。

「これが! これが! おれが身をすててまもろうとした人間の正体か!」

永井豪「デビルマン」より 不動明 


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