【食レポ】炭酸×コーヒー「ガッサータ」

舌で味わっているのではなく、目で見ているわけではない。感覚器官で受けた刺激を、脳が認識しているのである……と、士郎正宗のマンガには書いてあった。

すなわち、ダイエットで食欲を減じさせるためにコメを青く染めたりするのも、視覚が食に影響しているためだし、流行病で嗅覚が障害されれば料理も不味く感じるようになってしまうのである。

「見知ったもの」や「懐かしいもの」は、好影響をもたらす。美味しんぼの京極さんではないが「これに比べれば、山岡はんの鮎はカスや」である。海原雄山は京極さんの故郷の鮎を料理したのだった。

となれば、炭酸×コーヒーの組み合わせは、我々にとって未開の土地であり、未知の物質に他ならないのであった。京極さんに火星のタコでも食わせるようなものだ。

語りたいことは全て語ってしまったので、缶の裏っかわに書いてあるのを転載しておく。「Gassataは炭酸を意味するイタリア語。南部カラブリア州で古くから愛されるエスプレッソソーダに着想を得て、タリーズ独自のブレンドのコーヒーに炭酸を合わせました。」

過去、ペプシ社はコーラとキュウリとか色んなのを組み合わせて実験的な商品を出してたけど、それに近いですかね。この炭酸コーヒーは。ダメなわけではないんです。でも、あまりに地球には存在しない味だったんで、反射的に身構えてしまったんです。

類人猿や初期の人類が、移動先の土地で見たことのない動物と遭遇してしまい、何より先に警戒してしまうように……そんな状態で味わったものに☆5がつくはずもなし。

ですが、故郷でずっと炭酸コーヒーが嗜まれていたのならば、あるいは違っていたのかもしれません。これまで
  • コーヒー×緑茶
  • コーヒー×紅茶
  • コーヒー×レモネード(甘かった……なぜ合わせようと思ったし)
という商品を飲んだことがありましたが、まあ、あれでしたね。一発屋芸人。それか、スタンド使いのカルネのノトーリアスBIG。死んでから発動して、動くものなら何でも襲うってやつ。ウッチャンに対するナンチャン。サイモンに対するガーファンクル。

そういえば昔、NHKの特番で西川師匠とヘレンさんが夫婦漫才してて、ヘレンさんが「イタリアでは、さよならはアリーヴェデルチ言いまんねん」と言ってました。

……スグラデーヴォレ(日本語訳はこちら)。正確な訳はわかりませんでした。いかがでしたか?

(おわりです)

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